ハンドルに関係している消耗品って何があるの?
車の全重量はとても重いですが、それを動かすハンドルは軽く動かせるなぁと思ったことはありませんか?それは、「パワステ」のおかげです。
パワステは「パワーステアリング」の略称です。パワステオイルの油圧の力を利用して、重い車体を軽い力で操作できるようにしてくれているのがパワステの役割です。
パワステでエンジンの回転をオイルポンプに伝える役割をしているのがパワステベルトとなっています。
パワステベルト・パワステオイルが劣化してしまうと、パワステの効きが悪くなりハンドル操作が重くなります。もし走行中にパワステベルトが切れて、ハンドルが重くなると重大な事故にもつながりかねません。
車を操作するうえで重要なパワステベルト・パワステオイルの交換時期や目安について紹介します。
パワステベルトの交換時期・交換の目安は?
パワステベルトはゴムでできています。そのため、経年劣化や走行距離の長さによってゴムが緩くなったり、摩耗してしまったりすることがあります。そうなるとひび割れなどの症状も出てきます。
劣化したベルトを使用していると、きちんと力を伝えることができなくなるためハンドルが重く感じるようになります。万が一ベルトが切れてしまっても車が走行できなくなったり、ハンドルが固定されてしまうことはありませんが、操作性が悪くなるため事故につながります。
交換時期については、とくに明言されているわけでもなく目安もありません。ですが、日ごろの点検や車検などの際に確認をしてヒビやゆるみがないかどうかを見ておくことが必要となります。
ベルトが緩んでくると「キュルキュル」とした音が聞こえるようになります。「パワステベルトが原因かな?」と思ったら交換をするようにしましょう。
パワステオイルの交換時期・交換の目安は?
パワステには電動式・油圧式の2種類があります。電動式のものは電気の力でハンドル操作を補助しているため、オイルは使っていません。油圧式のものはオイルの力でハンドル操作を補助しているため、オイルを使用しています。
ご自身の車のパワステのタイプが油圧式の場合には、パワステオイルの交換が必要となることを知っておきましょう。
パワステオイルは使用頻度にもよりますが、少しずつ劣化していきます。交換時期の目安については、走行距離でいうと5万km~10万kmといわれています。ハンドル操作の多さによって劣化度が変わってきますので、早め早めに確認をしておくのがおすすめです。
走行距離に関係なく「パワステオイルの汚れが気になる」場合や「ハンドルを操作すると異音がする」「ハンドルを操作すると違和感(ひっかかりなど)がある」「ハンドルが重く感じる」ような場合には、パワステオイルの確認をするようにしましょう。
パワステオイルはエンジンルーム内にあるリバーザータンクに入っています。新品のパワステオイルは赤い色をしていますが、劣化に伴って黒くなっていきます。汚れ具合の目安にしてください。
また、パワステオイルの汚れ具合を確認する際には量も合わせてチェックするようにしましょう。パワステオイルは基本的に減るものではありません。温度変化によって多少の増減はありますが、減っていくものではないので減っている場合にはどこかで漏れていることが考えられます。
そのような場合には、早めに点検を受けるようにしましょう。
パワステオイルの交換は自分でもできるの?
パワステオイルの交換方法は2種類あります。オイルをすべて交換する「完全交換方式」とリザーバータンクのオイルを交換する「希釈交換方式」です。
完全交換方式は作業が難しいため、プロに任せるのがおすすめです。希釈交換方式であれば自分で行うことができます。
とはいえ、整備工場やカー用品店・ディーラーなどに依頼しても工賃は5000円ほど、オイル自体は1000円~5000円程度ですので作業に不安がある方はプロにお任せして交換をしてもらう方が安心かもしれません。