単独事故を起こした時に助けてくれる保険はどんなもの?

自動車保険の選び方

「自動車保険に入った」で安心できない理由とは?

自動車を所有したら入っておきたいのが任意保険と呼ばれる自動車保険です。単純に「自動車保険に加入した」というと、安心感が増した気になりますがきちんと内容を充実させたものに加入しておかないと、いざという時に役立たない保険になりかねません。

一体どういうことでしょうか。

万が一、車の運転中に交通事故を起こしてしまったと考えてみましょう。自分の車が破損するのはもちろん、相手側にも損害を与えてしまいます。そして「相手側」には3つのパターンがあり、被害を受けるものは5つのパターンがあります。

◎事故の「相手側」になるもの
・車
・人
・物

◎事故の被害を受けるもの
・相手の車
・人
・物
・同乗者
・自分の車

保険は被害を受けたものの補償をするためのものですが、自動車保険ではきちんとそれぞれの種類に加入していないと補償を受けることができないしくみになっています。

◎保険の種類
・対物保険:相手の車・壊してしまった物に対する補償が受けられる
・対人保険:人に被害を与えた時に補償が受けられる
・搭乗者保険:自分の車に乗っていた同乗者のための補償を受けられる
・車両保険:自分の車の修理のための補償を受けられる

保険は多くの種類に入るほど保険料が高くなりますので、ある程度選択する必要があります。対人保険にだけ入っていた場合には、ケガ人のための補償はされますが、相手側の車に損害が出た場合には自費で賠償をしなければならなくなります。

自分がどのような補償をしてもらう必要があるのかをよく考えて、契約する保険を決めましょう。

単独事故や盗難に遭った際に役立つのは「車両保険」

運転中に人や物を傷つけてしまった場合には賠償請求額も大きくなるので、対人保険や対物保険に加入している方が多いようです。これらの保険は「相手側」に対して補償されるものですから、自分の車には適用されません。

単独事故を起こしてしまったり、車が盗難に遭った際に助けとなってくれるのは「車両保険」となります。車両保険は万が一の際に自分の車の被害分を補償してくれるものになります。

車両保険に未加入で事故を起こした場合には、最悪自分の車が手元からなくなってしまいます。車の価値が低い場合(中古車や型式の古いものなど)や、買い替えができるような場合には加入する必要はないといえます。

車両保険で補償される事故にはどのようなものがある?

車両保険にもいくつかのパターンがあり、細かな分類は保険会社によって違ってきます。ですが、一般的には2つのパターンに分けられています。

それが「一般型」と「エコノミー型」と言われるものです。それぞれの違いを紹介します。

◎一般型

車対車の事故、火災・水害、盗難・落書き、当て逃げ、単独事故などの補償を受けることができます。自転車との接触事故や転覆・墜落なども補償されることが多く、幅広い範囲で補償されています。その分、保険料が割高になるという特徴があります。

◎エコノミー型

車対車の事故、火災・水害、盗難・落書きについて補償を受けることができます。自損事故の場合には補償が受けられないので、自費で修理することになります。補償の範囲が一般型より狭くなっているため、保険料も安くなるのが特徴です。

車両保険には入った方がいい?入らなくてもいい?

免許を取ってすぐの方や、あまり運転に自信のない方は自分で自分の車を傷つけてしまう可能性が高くなりますので、車両保険(一般型)には加入しておいた方がいいでしょう。また、300万円以上するような高級な車に乗っている場合にも一般型の車両保険がおすすめです。

100万円ほどの車に乗る場合には、エコノミー型の車両保険でも十分だと考える方が多いようです。中古車などで50万円以下の車を手に入れた場合には、車両保険には入らなくてもいいと言えます。

車の価値は年々下がりますので、一般型に加入した方でも数年に一度は価値を見直して車両保険も見直すのがおすすめです。