ハイブリッドカーとガソリン車をいろいろな面から比較
「車」というとガソリンで走るもの、という時代は徐々に変化をしています。今はハイブリッドカーやEV車なども見られるようになり、「車」という一言が、いろいろな車を指す言葉に変わりつつあります。
そんな中、注目度が高まっているのがハイブリッドカーです。ハイブリッドカーとは、種類が異なる2つ以上の動力源をもっている車を指します。今、主流となっているのがガソリンエンジンと電動モーターの車になっています。2つの動力を同時に動かしたり使い分けることで燃費が良くなったりガソリンの使用量が減ります。
では、ハイブリッドカーはガソリン車よりもお得なのでしょうか?実は、単純に「はい」とは言えません。一体どういうことなのか、一つずつ比較をしていってみましょう。
ハイブリッドカーvsガソリン車 新車の車体価格を比較
ハイブリッドカーがメジャーになりつつある時期から、同じ車種でもガソリン車とハイブリッドカーが販売されるようになりました。ホンダであればフィット、トヨタであればCH-R・シエンタ・ノア・アルファード・ヴォクシーなどです。
同じグレードで車体の価格を比較してみると、どのような違いがあるのでしょうか。
車種によって差額の大きさが変わってきますが、ハイブリッドカーの車体価格の方がガソリン車よりも高い設定になっています。比較的差額が小さい車種で約30万円・差額の大きな車種であれば100万円以上の差があるのが現状です。
いくらハイブリッドカーの燃費が良くても、車体の価格は大きな差になります。車体価格の差額をガソリン代などでプラスマイナスゼロにしようと思うと、年間走行距離が1万kmの車でも10年以上乗らなくてはならない計算になります。年間走行距離が7000㎞ほどの車であれば、20年乗り続けたとしても本体価格の差額を埋めることができない計算になります。
さらに、10年も同じ車に乗っているといろいろな不具合が出てきます。修理や部品の交換をするにしても、ガソリン車よりもハイブリッドカーの方が高くつくことが考えられます。
「ハイブリッドカー=お得」という考え方は、本体価格の差額を考えると間違っていると言わざるを得ません。
ハイブリッドカーvsガソリン車 燃費・ガソリン代を比較
次に、燃費やガソリン代を比べてみましょう。
燃費については、一般道を走る限りハイブリッドカーの方が有利になります。
これは、発進時などにEV走行をしたり一般道の走行で減速エネルギーが電力に変換されやすくなることが影響していると考えられます。
高速道路の走行については、意外と差が出ないことがわかっています。よほど仕事などで高速道路を使う頻度が高くない限り、燃費を考えるとハイブリッドカーの方が得になります。
とはいえ、ガソリン車の燃費も年々向上しており、ガソリン代が高騰(リッターあたり200円や300円など)しない限りガソリン車が大きく損をするということもありません。先ほど紹介した、本体価格の差額を燃費で埋めるためには大きな年月がかかるほどということを覚えておきましょう。
ハイブリッドカーvsガソリン車 税金を比較
車を購入する際に必要となるのが「自動車取得税」「自動車重量税」「自動車税」などです。ハイブリッドカーを購入すると「エコカー減税」や「グリーン税制」が適用されるため、ガソリン車よりも税金をが格安になります。
ハイブリッドカーの購入時には「自動車取得税」と「自動車重量税」が全額免除され、2年目の「自動車税」が減税される仕組みになっています。
とはいえ、減税制度は新車購入から3年間の限定であり、ハイブリッドカーが増えるにつれて減税の率などが見直されています。ガソリン車より得ではあるものの、税率などをチェックしてみる必要があります。
ハイブリッドカーvsガソリン車 乗り心地を比較
ハイブリッドカーとガソリン車の乗り心地については、人により好みが分かれるところです。車の重量としては同じ車種でもハイブリッドカーの方が重くなりますが、電動モーターのアシストがあるため走り出しがスムーズです。
ですが、高速道路での合流や追い越しの際の加速では、馬力のあるガソリン車の方が速いという特徴があります。
エンジンの音はガソリン車が大きく、ハイブリッドカーが静かだという点は有名ですね。また、車体が重いことによる走りの安定感もハイブリッドカーにはあります。