中古車を買う前に定期点検整備記録簿を確認しよう

中古車購入の注意点

定期点検整備記録簿ってどんなもの?

「定期点検整備記録簿」と言われると、「何?」と思う方が多いかもしれません。一般的には「整備手帳」と呼ばれるものです、と言えば聞いたことがあるかもしれませんね。

この定期点検整備記録簿は、新車の状態で車を購入した際についてきます。その車が車検を受けたり、12か月点検を受けた場合にきちんと記録を残していくものです。直接書き込むこともありますが、たいていはメーカーが発行した記録簿や整備をしたお店が独自で使っている記録用紙を、定期点検整備記録簿に貼りつけていくことで記録を残していきます。

その車がこれまでにどのような点検・整備を受けてきたのかがわかるものですので、どの部分にどのようなメンテナンスをして、次に交換すべき部品がどれなのかがわかるようになっています。

さらに、定期点検整備記録簿には点検・整備を受けた日付やその時点での走行距離、担当者名も記載されることになっています。

車の点検は必ず受けないといけないもの?

車の点検でよく耳にするのが、6か月点検・12か月点検・法定24か月点検かと思います。この中で法定24か月点検がいわゆる「車検」のことを指しており、すべての車が必ず受けないといけないものになっています。

6か月点検・12か月点検に関しては、人によって受ける・受けないに差が出てくるものとなっています。12か月点検は正式には「法定12か月点検」となっており、点検が義務付けられているのですが、違反した際の罰則がないので受けなくても特に問題はありません。万が一指摘された際には「自分で点検した」と言うことで済ませることができるのです。

多くの人が新車を購入後は、初めて車検を受けるまでは半年ごとの点検をきっちりと受けていることが多いようです。ですが、初めは車に不具合もないのに点検に費用ばかりかかるような気がしてしまうため、徐々に受けなくなる人が多くなる傾向にあります。

車検しか受けなくなることも多いようですが、それでも特に問題が起こることはないため、車検しか受けていない車でも状態が悪いことはないでしょう。

ですが、やはり半年ごとに点検をして整備をしている車と、車検のタイミングでしか点検・整備をしていない車とでは、明らかに車の状態が違うことを知っておきましょう。

また、点検を受けた場所にも注目しましょう。ディーラーでは整備工場よりも厳しい目で点検をしているのが一般的です。点検をこまめに受けている車が2台あっても、整備工場よりディーラーで点検を受けている車の方が状態が良いと考えられます。

上記のことを踏まえて、ディーラーで購入された新車が半年ごとにディーラーで点検・整備を受けている中古車が見つかったら、かなり安心して購入できると考えましょう。たとえ走行距離が多めでも、年式が古いものでも安心度は高いです。

安心度については、
1.半年ごとにディーラーによる点検・整備を受けているもの
2.半年ごとに整備工場で点検・整備を受けているもの
3.車検しか受けていないもの
の順で変わってくることを覚えておきましょう。

定期点検整備記録簿のついている中古車であれば、簡単に車のコンディションを知ることができます。

中古車に定期点検整備記録簿がない場合は?

定期点検整備記録簿は一般的に、車検証と一緒に保管されていることが多いです。ですが、中古車を見ていると定期点検整備記録簿がない場合もあるでしょう。

定期点検整備記録簿がない理由としては、
1.前のオーナーが紛失してしまった
2.販売店が破棄した
の2つが考えられます。

前のオーナーが紛失した場合は仕方ありませんが、まれに販売店が車の点検の記録や走行距離を隠すために破棄してしまうケースもあります。また、前のオーナーが車を少しでも高く売るためにわざと紛失したと言って破棄する場合も考えられます。

少しでも状態の良い車を安心して購入したいと考えるのであれば、定期点検整備記録簿がない車は購入するのをやめた方が良いでしょう。いくら見た目の状態が良さそうでも、後々不具合が出てくる可能性がありますので、定期点検整備記録簿のある中古車を購入しましょう。