車にとって大切なパーツ ブレーキ周りの消耗品
車の運転を快適に楽しめるのは、車が安全に停止することができるからではないでしょうか。
まず、車をしっかりと停止させるために活躍してくれているのが、ブレーキパッドです。
ブレーキパッドは、タイヤと一緒に回転しているブレーキディスク(ブレーキローター)を挟み込んで、摩擦による抵抗で回転を弱める役割を持っています。
車の乗り方にもよりますが、使用しているうちに摩耗していくため交換が必要なパーツの一つです。ブレーキパッドについて、交換時期を知る方法や目安について紹介します。
さらに、ブレーキペダルを踏んだ力をブレーキにしっかりと伝える役割があるのが、ブレーキオイル(ブレーキフルード)です。多くの車に使用されている油圧ブレーキにはなくてはならない重要なものとなっています。
ブレーキオイルは繰り返し使用しているうちに劣化することはもちろん、汚れも出てきてしまいます。ブレーキの性能を保つためにも、ブレーキオイルの定期的な交換が必要となっています。ブレーキオイルについても交換時期の目安などを紹介していきます。
ブレーキパッドの交換時期・交換の目安は?
ブレーキパッドの交換時期や交換の目安は主に3つの方法で知ることができます。
1)パッドの厚さ
ブレーキパッドの新品のものは、メーカーにもよりますが約10㎜の厚さがあります。使用により、この厚さが5㎜以下になったら交換の検討が必要になります。次回の点検や車検までに2万km以上走る可能性があるのであれば、交換した方がいいでしょう。
点検時にすでに3㎜以下になっている場合には、交換をおすすめします。点検時に1mm以下になっている場合には早急な交換が必要です。この場合にはすでにディスクブレーキに傷がついてしまっている可能性もありますので、しっかりと点検をしてもらうようにしましょう。
2)音
ブレーキパッドにはパッドセンサー(パッドウェアインジケーター)というものがついており、パッドがすり減ると音で知らせてくれるようになっています。
パッドセンサーには機械式・電気式の2種類があります。
◎機械式のもの
ブレーキパッドについている金属片がローターに接触することで、「キーキー」とした異音が聞こえるようになります。
◎電気式のもの
ブレーキパッドについている電線が切られることで、ブレーキ警告灯ランプがつきます。
3)走行距離
ブレーキパッドの消耗は1万kmにつき1mmと言われています。ですので、摩耗の目安としては、
・普通車:走行距離3~4万kmで約4㎜
・軽自動車:走行距離4~5万kmで約5㎜
となります。
走行距離が上記の上限を超えたら、ブレーキパッドの残りが5㎜以下になっていることが考えられますので、点検をしてもらうようにしましょう。
ブレーキオイルの交換時期・交換の目安は?
ブレーキオイルはオイルでありながら吸湿性があるという特徴があるため、車を動かしていなくても徐々に劣化をしていきます。そのため、2年ごとの車検時に交換するのが基本となります。
とはいえ、ユーザー車検をしていたり個人のお店で車検を受けるような場合には交換をしていないこともあるでしょうから、安心はできません。
オイルの交換時期の目安については、以下の2つを確認しましょう。
◎量
車のボンネットを開けてエンジンルームを見ると、奥の方に半透明の白い容器を見つけることができます。リザーバータンクと呼ばれる、ブレーキオイルが入っている部分です。
タンクには「MIN」と「MAX」のメモリがついており、その間に入っていれば量的な問題はありません。
あまりに早く減るようであればどこかから漏れている可能性もありますので、気を付けて見るようにしましょう。
◎色
新品のブレーキオイルはほぼ透明です。劣化してくると色がついてきますので、劣化具合を色で知ることができます。
透明:まだ新しい状態です。
黄色っぽい:一般的な色です。
茶色:交換した方がいい色です。
黒:すぐに交換しましょう。
オイルの劣化を放っておくとブレーキが利かなくなってしまい、大事故につながります。点検を忘れないようにしましょう。