新古車という言葉を聞いたことがありますか?
新車登録をしてナンバープレートを取得した車でも、展示車などとしてユーザーの手に渡っておらず、新車同様の状態の車のことを「新古車」と表すことがあります。実際に聞いたことがあることがある方もいるかもしれませんね。
ですが、この「新古車」といういい方は実は法律によって規制されており、本来であれば使うことができない言葉となります。新古車を正しく言い表すなら「未使用車」と言わなくてはなりません。
新古車についてはアウトレットでもなく、正規のルートで新車としての登録を済ませていますので、中身自体は新車と変わりません。
チャンスがあれば新古車を手に入れるのもいいでしょう。
新古車はどのようにして市場に出てくるの?
新古車が誕生するにはいろいろな理由があります。新古車を手に入れるチャンスが訪れた際には、どのような理由でその車が売りに出されたのかを確認してみましょう。理由によって、車の状態が新品同様なのか、そうでないのかを知ることができます。
◎ディーラー側の販売台数調整のため
ディーラーは一定の販売台数を達成するとメーカーから報奨金を受け取ることができます。そのため、報奨金がもらえるように自社で新車を購入することがあります。
自社で一旦購入した車をユーザーに売り出せばそれは「未使用車」となります。品質としては新車と全く同じであるにもかかわらず中古車と同じ扱いになるため車の価格や税金が割引きになりとてもお得です。
たとえ欲しいと思っていた車種とは違っていても、購入を考えて損はありません。
◎ショールームの展示車
ショールームで展示されていた車も、走行もしておらずきれいな状態の未使用車となります。ただし、展示車の場合にはディーラーでいろいろな方が実際にシートに座ったりドアの開閉をしています。
傷がゼロかというと、そうでないこともありますので嫌う人もいるかもしれません。
◎新車オーダー後のキャンセル
新車は一旦オーダーしてしまうとキャンセルができないと言われています。ですが、ユーザーとの連係ミスでオーダーミスが発生してしまうこともあります。また、どうしてもユーザー側の希望でキャンセルが出ることもあります。
オーナーが走行したわけではありませんので、新車と同じ状態で安く入手することができます。
◎試乗車として使っていた
ディーラーで試乗車として使われていた車も、新しいモデルが出ると新古車として販売されることがあります。こちらは走行距離は少ないものの、実際に行動を走っていますから、多少の傷や汚れはあります。
ただし、中古車市場に出ている車よりもきれいな状態であることは間違いありません。
◎購入後すぐに手放された
新車を購入した方が、何らかの理由であまり車に乗らない間に手放した車も新古車扱いとなります。
新古車のメリット・デメリットが知りたい
新古車については、「安く買うことができる新車」として知られています。そのため一定の需要があり、あまり安くなくても欲しがる人がいます。(車両価格は安くならなくても税金が安くなったりするため、得になります)
新古車について、メリットデメリットを紹介しましょう。
◎メリット
・価格
新車と同じような状態の車を新車よりも安く手に入れることができます。さらに「中古車」の扱いになるため、税金が安くなります。
・すぐに乗れる
新古車は名義変更だけすれば、すぐに乗ることができる状態です。新車のようにオーダーしてから納車まで数か月待たなくてはならないようなことはありません。
◎デメリット
・オプションについて
メーカーオプションについては、車を製造する際に工場でつけるのが一般的なため、新古車については付けることができません。ディーラーオプションであれば対応してもらえます。
・色・グレードについて
中古車と同じ扱いですから、車の色やグレードは変えることができません。
・傷がある
製造から展示されたり、試乗車として使われたりした新古車は多少なりとも傷があります。
・走行距離
新古車はユーザーの手には渡っていませんが、試乗車などは実際に行動を走っています。そのため走行距離は事前に確認しておくようにしましょう。新古車と言いながら中古車と同じくらいの走行をしている車が出ている場合もありますので、注意が必要です。