エコカーってどんなものを言うの？定義はある？
「エコカー減税」という言葉は多くの人が耳にしたことがあると思います。エコカーを対象にした減税ですが、「エコカー」とは、どういうものを指すのか答えられますか？
実は「エコカー」というものに定義はありません。ただ、一般的な概念として二酸化炭素や窒素酸化物といった排出物の量が少なく、燃費性能のいい車を指しています。
エコカーの「エコ」という言葉には「環境」を表すエコロジーと「節約」を表すエコノミーの意味が含まれているため、「環境対応車」とも呼ばれることがあります。
エンジンを使わずに走ることができる「電気自動車」、エンジンとモーターを組み合わせて走る「ハイブリッドカー」、エンジンの環境性能を良くした「クリーンディーゼル車」の大きな３種類に分けられると言われています。
それぞれの種類の詳しい特徴を紹介していきましょう。
電気自動車の特徴・将来性について
電気自動車は「EV」とも表記されます。名前の通り、電気をエネルギーにして走行する車のことを指します。充電をすることで蓄えた電気を使って走るため、CO2の排出がゼロとなります。
エコカーの３種類の中では一番エコであると言えますが、現時点でバッテリーの基準が統一されていないという問題点があり、どこでも手軽に充電できる環境にはなっていません。
基本的には自宅に駐車している間に充電して外出することになりますが、集合住宅に住んでいる場合には安定して充電できる環境を確保することすら難しいと言わざるを得ません。将来的には充電スポットも今以上に増えて便利になる可能性はありますが、一般的になるまでにはまだかなりの年数が必要となるでしょう。
電気自動車の代表的な車種としては、
・日産 リーフ
・三菱 i-MiEV
があります。
ハイブリッドカーの特徴・将来性について
ハイブリッドカーとは、種類の異なる２つ以上の動力源を持つ車を指します。一般的にはガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターの２種類を搭載し、発進時にモーターの力を利用してエンジンをアシストするしくみになっています。
ガソリン車は速度が遅い場合に燃費が悪くなるという特徴があるため、その部分をモーターで走行し燃費が良くなる速度になった時にガソリンで動くことで全体の燃費が良くなります。ガソリン車より燃費が良く、CO2や排気ガスの排出量が少なくなるという特徴があります。
高速道路のように道幅があり、スピードを出して走ることが多い場合にはガソリン車と変わらないと考えられますが、狭い道や信号などでの停車・発進が多くスピードをあまり出さずに走る場合には適している車だと言えます。
将来的にはさらなる発展が期待できる車と言えるのがハイブリッドカーです。
ハイブリッドカーの代表的な車種としては、
・トヨタ アクア、プリウス、エスティマ、カムリ、クラウン
・日産 シーマ、フーガ
・三菱 アウトランダーPHEV
・ホンダ アコード、インサイト、CR-Z、フィット
・スバル スバルXV
があります。
クリーンディーゼル車の特徴・将来性について
ディーゼル車には黒い煙を吐いて走るイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。あの煙には窒素酸化物が含まれていますが、CO2の排出量はガソリン車よりも少ないという特徴があります。燃費もガソリン車と比較すると２～３割良いので、クリーンディーゼル車には大きな期待が寄せられています。
今、クリーンディーゼルエンジンを搭載している車はヨーロッパの環境基準である「ユーロ６」や日本の「自動車排出ガス規制」をクリアできており、黒い煙を出して走ることがありません。
クリーンディーゼル車は軽油を燃料として走るため、維持費が安いという特徴があります。ガソリンと比較すると１リットル当たり10～30円ほどの差が出ます。この差はガソリンに課せられている「ガソリン税」によるものです。
クリーンディーゼル車の代表的な車種としては、
・日産 エクストレイル20GT
・三菱 パジェロ、デリカD:5
・マツダ アテンザ、CX-5 SKYACYIV-D
があります。
