エコカーと言えばハイブリッドカー!その常識、合ってる?
エコカーにはどのような種類がありますか?と言われたら多くの方が「ハイブリッドカー」と答えるのではないでしょうか。自動車メーカー各社も力を入れて開発をしており、年々売り上げも伸びています。
ですが、ハイブリッドカーはエコカーなのか?という疑問を投げかけると、その答えは残念ながら「NO」となります。エコカーにはハイブリッドカー・電気自動車・プラグインハイブリッドカー・クリーンディーゼル車などがありますが、これらの中で最もエコから遠い位置にいるのがハイブリッドカーであるというのが現実なのです。
ハイブリッドカーはエコカーであるとテレビCMでも言われていますが、「ハイブリッドカーがエコではない」と言い切れるのはどうしてなのでしょうか。その原因について紹介していきます。
ハイブリッドカーがエコではない原因は?
ハイブリッドカーがエコではない原因は多くあります。
◎製造時に使われる資源が多い
ハイブリッドカーを製造するために使われる資源が、ガソリン車よりも多いという問題点があります。より多くの資源を使われてハイブリッドカーが作られています。
◎製造時に排出されるCO2が多い
走行時のCO2排出量は少ないと評判のハイブリッドカーですが、製造をする際には製造工場から大量のCO2が排出されています。
◎走行中に道路を傷めてしまう
電気で動くモーターを搭載している分、車体の重さがガソリン車よりも300~400㎏ほど重くなってしまっています。そのため、道路を走る際に道路の表面を傷めやすくなっています。
◎元を取るためには20万km以上の走行が必要
車体の価格がガソリン車よりも割高になっています。その差額分の素を獲ろうと思うと、20万km以上は走行する必要がある計算になります。
◎処分時に出るゴミが多い
使われている資源が多い分、車を廃棄処分した際に多くのゴミが出てしまいます。
◎バッテリーのリサイクルが難しい
ハイブリッドカーにはリチウムイオンバッテリーが使われています。このリチウムイオンバッテリーの再利用には大きな問題があり単純に廃棄するわけにもいきません。
各自動車メーカーが解体業者向けに取り外しのマニュアルを整備し、回収はしているものの実際にどれほどリサイクルされているのかはわからないのが現状です。
上記のような理由から、ハイブリッドカーが必ずしも優秀なエコカーであるとは言い難いのです。
将来的に主流になるエコカーは何?
今、業界が注目をしているエコカーは電気自動車と燃料電池車です。
電気自動車は家庭でも充電が可能な電気を動力源として走行をし、燃料電池車は水素と酸素を反応させることで電気を発生させて走行します。電気自動車は家庭内や充電スタンドで電気を充電、燃料電池車の場合は水素スタンドで水素を補充する必要があります。
電気自動車のための充電スタンドは国の指導もあり、徐々に増えています。ですがフル充電で約200㎞の走行しかできないことを考えると、高速道路を利用する機会が多い方にはあまりおすすめできません。逆に一般道をメインで利用する方には充電スタンドが増えているので、充電に困ることは少ないでしょう。
次世代エコカーをまとめて考えると、電気自動車とガソリン車のいい部分を利用しているプラグインハイブリッド車や世界的に普及が進んでいるクリーンディーゼル車が将来的に主流になるという見方もあります。ゆくゆくはガソリンが車の燃料として使われなくなっていくとの見方が大半です。
今、車の買い替えを考えている方についてはエコカーを購入するのであればハイブリッドカーか電気自動車がいいのではないでしょうか。ただし電気自動車の購入には車種が限られてしまうという点と、家庭で充電できるように200Vの電圧のコンセントをつける工事をする必要がありますので注意が必要です。