金利が安い銀行で自動車ローンを組めば安心?
自動車の購入は多くの方にとって、大きな買い物となるのではないでしょうか。そんな時に頼りになるのが、自動車ローンです。ローンを借りることができるのは、銀行やディーラー・信販会社などがあります。
社会人で銀行振り込みで給料を受け取っている方であれば、銀行の自動車ローンが身近な存在かもしれませんね。
いくつかの銀行で自動車ローンを借りようと、いろいろ調べてみると銀行によって金利に差があることが分かります。では、金利が安いところで自動車ローンを借りれば返済額も安く済むのでしょうか?
実はその考えは、間違いです。銀行で自動車ローンを借りる際には「保証料」というものを払わなくてはなりません。この保証料が金利に含まれている場合と、金利とは別に払わなければならない場合があるため、金利だけで自動車ローンの返済総額を計算してはいけないのです。
銀行の自動車ローンに隠された「保証料」の秘密
AとBという2つの銀行があるとしましょう。自動車ローンの見積もりをお願いしたところ、A銀行は金利2%・B銀行は金利1.5%で見積もりが出たとします。一見してB銀行の方が金利が低くお得な気がしますが、見積もりの内容をよく見てみると、A銀行の金利は保証料が組み込まれたものであり、B銀行の場合は別途保証料が金利に1%上乗せされることが分かりました。
そうなると実際に自動車ローンを返済する場合の金利は、A銀行が2%・B銀行は金利+保証料で2.5%となることになります。
単純に金利だけを見ていた場合にはB銀行の方が得のような気がしましたが、保証料を考えるとA銀行の方が得になることが分かります。
このように、銀行系の自動車ローンを借りる際には金利だけでなく保証料がどこに加算されるのかを事前に知っておかなければなりません。そうしないと、知らないうちに自動車ローンの総返済額で損をすることになってしまうかもしれません。
銀行の自動車ローンで必要な「保証料」って何?
通常、どこかからお金を融資してもらったり借りる際には「保証人」が必要だという認識はお持ちでしょうか。お金を借りた人が返せなくなった時に代わりに支払いの責任を負う人が必要です。
ところが、銀行の自動車ローンでは個人の保証人を設定することなくローンを借りることができる仕組みになっています。それは、保証人の代わりとなる「保証会社」があるからです。お金を借りる人について個人の保証人をつけるのではなく、保証会社が保証をすることでローンを借りられるようになるのです。
「保証料」は、この保証会社に補償をしてもらうことに対して支払う費用となっています。保証料については、保証会社によって設定が異なりますが、一般的には1%~2%ほどとなっています。
「保証料」を払わなくて済む方法はある?
個人の保証人を立てる代わりに保証会社に保証してもらう、という仕組みを知ると「保証人を立てれば、保証料は要らないのでは?」と考える方もいるかもしれませんね。ですが、残念なことにそれはできません。
なぜなら、自動車ローンを組む条件の中に「保証会社の保証が受けられること」という項目があるからです。必ず保証会社の保証を受けて、保証料を払う代わりに自動車ローンが組めるようになるのです。
ローンが返せなくなったら保証料はチャラになる?
万が一、自動車ローンを組んだ人がローンの返済を滞らせた場合には、「保証会社」がローンの残額を銀行に支払ってくれる事になります。(代位弁済)
そのような状況に陥った場合、ローンが返済できない人として「ブラックリスト」に名前などが掲載されることとなります。さらに、保証会社が借主に代わって返済したローン残額を一括で支払うよう、借主に請求することになります。このローン残額の一括返済については、遅延損害金(年率10%以上)も加算されます。
普通に考えても月々の返済を滞らせてしまった人が、ローン残額を一括返済できるわけもありませんから、多くの人に迷惑をかけることになってしまいます。
ローンを組む際には、自動車ローンの仕組みをしっかりと知っておくとともに、返済の計画もしっかりと立てるようにしましょう。