事故に遭った車の約9割は修理されている
日本国内で、一年のうちで一番交通事故が多いのはいつだと思いますか?
それは、12月です。年末年始の帰省・連休の外出で運転距離が延びたり、交通量が増えることが原因の一つであるほか、積雪や降雪による事故も増えるのが原因のようです。
事故と一言で言っても、物に損害を与える物損事故と人に損害を与えてしまう人身事故がありますが、どちらにしても車にも損傷箇所ができてしまいます。それらの車はどのように取り扱われるのでしょうか。
とある調査によりますと、交通事故に遭った車のその後については約9割が修理・残り約1割が廃車という取り扱いになっているそうです。多くのドライバーが「修理できるなら修理して乗っている」という選択をしていることがよくわかります。
事故車の修理・廃車の選択にデメリットはある?
交通事故に遭ってしまった後は、その車を修理して乗り続けるか廃車にするかの選択に迫られますが、それぞれの選択にデメリットはあるのでしょうか。
◎事故車を修理に出すデメリット
・ある程度の費用を投じて修理をしても「修復歴」が残るような大きな修理をすると、車を手放す際の査定額・買取価格が大幅に下がる
車を中古車として販売する際には、修復歴は開示しなければならないためなかなか買い手が見つからないことが考えられます。そのため、ディーラーの下取りだけでなく、買取業者による買取の査定額も下がってしまいます。
・車両保険を使って修理をすると、翌年以降に支払う保険料が大幅に値上がりする
事故の度合いにもよりますが、事故に遭ったことを申請した時点で保険の等級が下がってしまいます。等級が下がることで支払う保険料が高くなります。等級が下がった後は、下がった分の年数(3等級下がれば3年、1等級下がれば1年)が経過すれば元の等級に戻りますが、複数年にわたって保険料が高くなる場合もあります。
◎事故車を廃車にするデメリット
・ディーラーや中古車販売会社に下取りを依頼しても価格がつかず、廃車になる
事故車となった車を少しでも高く買い取ってもらおうと思って、下取り額を見積もってもらっても思った以上の下取り額が提示されない場合には、そのままやむを得ず廃車にされる方も多くいます。
・廃車登録時にリサイクル料がかかるため、損をした気分になる
廃車の手続きをする際にリサイクル料を取られてしまうため、出費の際に損をした気分になります。
廃車の手続きは難しい?費用はどれくらい?
事故に遭った車を廃車にする際には、いくつかの方法があります。
・中古車店や車屋に依頼する
・ディーラーに依頼する
・廃車手続きを自分で行う
・事故車の引取り・買取業者を探して依頼する
少しでも下取りの価格を上げたり手続きを簡単にしようと思うなら、中古車店や車屋・事故車でも引取り・買取をしてくれる業者に依頼するのがおすすめです。
廃車にかかる費用については、場合によって3つのパターンが考えられます。
・無料で引き取ってもらえる
廃車の手続きで発生する費用と、重量税の還付金などが相殺される場合には業者やディーラーに無料で事故車を引き取ってもらえることがあります。
・買取してもらえる
車を買い取る業者がその車を入手後に利益を上げることができると判断した場合には、買取してもらえることがあります。海外への輸出やパーツの再利用、鉄としての価値など、業者によって買取のポイントはさまざまで買取額が変わります。
・廃車費用を支払う必要がある
廃車後に還付される重量税が、廃車にかかる費用よりも低い場合には、廃車を依頼する側がその差額を支払う必要が出てきます。
自分で廃車手続きを行うのは色々な書類をそろえたり、管轄に出向かなければならなかったり、と時間や労力がかかります。それを考えると、無料で引き取ってもらえるか、買取してもらえる業者に依頼する方が賢い選択をすることになると言えるのではないでしょうか。