中古車についている「車両状態表」って何?
中古車を購入する際には、誰もが車のボディについた傷や車のコンディションを確認するかと思います。ですが、傷が修復されていたらどうでしょうか?
車に関するプロ(査定士や整備士など)であれば、修復した傷跡もわかるかもしれませんが、素人が見てもわからないことが多くあります。そんな時に役立ってくれるのが「車両状態表」です。
車両状態表には、その車の修復歴の有無、内装・外装の状態などを評価したものが書かれています。お店によっては「車両状態図」「状態図」「車両状態評価書」「コンディションノート」「査定表」などとも呼ばれているかもしれません。
中古車販売店の査定士がきちんと車の状態を確認し、修復歴のある箇所について記して車両状態表を作っています。
車両状態表には何が書かれているの?
車両状態表は中古車販売店によって、独自のものが使われていることも多くありますが、基本的に書かれている内容は同じです。いったいどのようなことが書かれているのでしょうか。
・車名
・グレード
・年式
・評価点
・走行距離
・色
・型式
・保証書の有無
・リサイクル料金
・乗車定員
・積載量
・セールスポイント
・装備品
・修復歴
・車台番号
・メーター交換車
・検査員記入欄
中古車の販売業者が参加するオートオークションでも、車両状態表を元に車の評価がされますから、中古車には必ずついていると考えましょう。中古車販売業者も車両状態表を見て気になる点がある場合には実車を見てオークションに参加しています。
車両状態表の評価点の付け方はどうなっている?
中古車の評価点については、オートオークションの評価点採点基準と同じでS~Rの11段階で評価されています。それぞれを詳しく紹介します。
◎S点
走行距離1万キロ以内
初度登録経過月数12か月以内
無傷・無補修
◎6点
走行距離3万キロ以内
初度登録経過月数36か月以内
内蔵・外装とも軽微な瑕疵がわずかにある
◎5点
走行距離5万キロ以内
外装に軽微な瑕疵が若干ある
内装に気になるシミ・汚れ・のり跡・焦げ・切れなどが若干ある
職権打刻車 ※国産車のみ
◎4.5点
走行距離10万キロ以内
軽微な加修をすることで5点に準ずる
外装に気になる程度の瑕疵が数か所ある
内装に焦げ穴・割れ・擦れ・変色・色褪せなどが若干ある
◎4点
走行距離15万キロ以内
内装・外装に年式および走行距離相応のダメージがある
内装・外装ともに目立つ瑕疵が数か所あり加修が必要
◎3.5点
内装・外装ともに目立つ瑕疵が複数あり、加修や交換が必要
骨格部位以外の主要溶接パネルを交換した車
修理暦とならなかった骨格損傷のある車
◎3点
内装・外装とも加修や交換を必要とする瑕疵が多数ある
機関・機構に大きな不具合がある
◎2点
内装・外装とも加修や交換が必要な大きな瑕疵が多数ある
腐食車
商品価値がない
◎1点
特別瑕疵車
災害車(冠水歴・消火剤散布歴がある)
◎RA点
軽微な修復歴車
◎R点
修復歴車
評価には、上記S~R点のチェックに加え、外装・内装ともにA~Eのランク付けも行われており、総合的に判断されています。
中古車を買いたいと考えるのであれば、車両状態表の評価が4.5点以上あるものがおすすめです。どうしても予算がないような場合でも、評価が3.5点以上あるものを選ぶようにしましょう。そうでないと、購入後にトラブルが起きる可能性が高くなります。
中古車を購入する動機の中には「とりあえず乗れればいい」「ダメになるまで走ってくれればいい」と考え、安いものを求めることもあるかもしれません。ですが、本当に買ってすぐに壊れることもありますので、車両状態表の評価が少しでも良いものを購入するようにしてください。
車を再度手放す際に、まだしっかりと乗れるものであればさらに売りに出せますが、走れない車になってしまうと廃車にするしか方法がなくなってしまいます。