中古車で水没車・水害車を見分けるポイントは?

中古車購入の注意点

中古車で水没車・水害車に出会うことはあるの?

中古車についている評価表や状態表から、車のコンディションはある程度知ることができます。その車がどのような事故歴や修復歴があるのかを知って買うのは何も問題がありませんが、悪徳な業者の中にはそういったものを隠して販売することがあります。

特に注意したいのが水没・水害にあったことのある車です。近年はゲリラ豪雨や台風による水害も多くなっていますので、そのような中古車にであう機会も増えたと言えるでしょう。

車が完全に水没してしまうケースはまれかもしれませんが、水害にはいろいろなものがあります。

・海や川に突っ込んだ
・波や津波に巻き込まれた
・道路が冠水して浸かってしまった
・豪雨で一部が浸かってしまった

水没した車は廃車になることが多いですが、被害がましだったり車両保険に入っていた場合には直して乗り続ける人もいます。

水没車は、一見して何の異常もないように見えても電気系統に不具合を抱えていることが多くあります。すぐには故障しない場合でも、水没が原因で半年後・1年後に故障することもあることを知っておきましょう。

水没車はどうやって見分ければいいの?

水没したことのある車については、素人でも比較的簡単に見分けることができます。そのポイントを紹介します。

・車内の臭い・汚れ・カビ
・エアコンの臭い
・エンジンルームの錆・跡
・シート下の錆
・シートベルトの色
・スペアタイヤを格納する床下の錆

水没した車に一度ついた臭いや汚れは完全に取り除くことはできません。そのため、エアコンをつけた際にドブ臭いにおいがすることがあります。もし、芳香剤の匂いが強い車に出会った時などは注意が必要です。

臭いのほかには錆でも見分けがつきやすいです。ボディ自体は錆に強くなってしまうが、車内やエンジンルームは錆びやすいという特徴があります。車内のシート下にある金属部分などを触ってみて錆が手につくような場合には注意が必要です。

臭いや錆などが気になった車については、シートベルトも全て出して色が変色していないかどうかを確認してみましょう。日焼けによる変色も起きますが、水没によっても変色しやすくなるので見分けるポイントとなります。

水没の度合いが軽く、車内の足元程度しか水が入っていないような車は見逃してしまうこともあります。怪しいと思ったら買わないという選択をするのも、ハズレの車を引かないポイントとなるでしょう。

水没車は買い取りしてもらえないの?

これまで紹介したように、水没の被害に遭った車にはいろいろな不具合が出てきます。元通り乗るためにもいろいろな部分の部品交換が必要になりますし、廃車にして買い替えた方が安くつくことが多くあります。

車両保険も、その時点での車の価値以上の補償は受けられないため、廃車にした方が賢いと言えます。

ですが、水没車でも廃車にする前に中古車買取専門店に出してみる価値はあります。それは、車自体の価値は低くても、中にあるパーツが無事であれば販売することができるからです。特に海外では日本車の人気が高いため、多少状態が悪くても買ってくれる業者がいます。

万が一、愛車が水没してしまっても、廃車にする前に一度車を査定に出してみるのがいいでしょう。複数の業者に見積もりを依頼して、誰も買い取りをしてくれないという結果になった時に廃車にすればいいのです。

運が良ければ、水没車でもいくらかの買取査定がつくことがあります。ちなみに、水没した程度によって買取査定を依頼する先の目安があります。

◎フロア上までの水没

ディーラーや中古車販売店

◎シート上までの水没

廃車買取業者

◎エンジンまで水没、動かない車

廃車買取業者

愛車が水没してしまった場合、車の状態を確かめるために自分でエンジンをかけることは危険ですのでやめた方がいいです。特に電気自動車・ハイブリッドカーは要注意です。

水没した車の状態を確かめたい場合には、整備工場や自動車保険のロードサービスに連絡して工場に運んでもらって見てもらうようにしましょう。