事故・トラブル時に役立つ発炎筒&三角表示板
もし、自分が運転している最中に事故に遭ったり車がトラブルを起こして路肩に停車しなければならなくなった時に役立つのが、発炎筒と三角表示板です。
実際に自分で使ったことがある方は少ないかもしれませんが、高速道路などで使っている方を見たことがある方は多いのではないでしょうか。
持っていると万が一の時に安心な発炎筒と三角表示板について、知識を深めましょう。
発炎筒はどうやって使うの?使用期限はある?
発炎筒は助手席の足元付近に設置されていることが多いですね。ですが、手に取ってみたことがある方は少ないかもしれません。
発炎筒の正式名称は「自動車用緊急保安炎筒」と言います。日本工業規格(JIS)で性能が決められており、1度の使用で5分以上燃焼し、昼間は600m以上・夜間は2km以上の距離から目視できることとされています。ですが、トンネル内では発炎筒から出る煙が視界を遮ってしまうので、使用してはいけないことになっています。
国産車・輸入車ともにすべての車に搭載されているので、法律で定められているものと思っている方もいるかもしれませんが、厳密には違います。道路運送車両法では「非常信号用具」を車に備え付けることが義務付けられており、多くの車が非常信号用具として発炎筒を選んでいるということになります。
発炎筒が搭載されていない車であっても、代わりとなる非常信号灯が搭載されていれば車検は通すことができます。
発炎筒には製造から4年という使用期限があり、損傷・吸湿して性能が低下したものは使えないことになっています。
それは、発炎筒がマッチと同じ原理で着火させて使用するためです。具体的には、発炎筒の外筒についたキャップを外し、キャップについたすり板で発炎筒のマッチ部分をこすることで点火させます。
発炎筒自体にはやけどや期限切れをしてしまう可能性もあり、最近はLEDを使用した非常信号灯も注目を集めています。LEDの非常信号灯は電池さえ新しいものが入っていれば、約20時間も点灯し続けてくれるため発炎筒よりも安心感があります。また、使い方も簡単で練習もできますから発炎筒より使いやすさがあります。
自分の車に搭載されている発炎筒の使用期限が切れている方は、LEDの非常信号灯に変更するのもいいかもしれません。LEDの非常信号灯は使用期限もないのが嬉しいですね。ただし、車検を通るだけの性能があるかどうかは事前に確認をしておくようにしましょう。
三角表示板は持っていないと違反になる?
発炎筒と同じく、事故を起こした車があることを他の車に知らせる時に役立つのが三角表示板です。(正式名称は三角停止表示板)実は、三角表示板については、車への積載義務がありません。
三角表示板については、高速道路で駐停車する場合に設置することが義務付けられているため、高速道路を走らない車にとっては積まなくてもいいものという扱いになります。そのため、三角表示板が積載されていない車でも車検は通りますし、積んでいないからと言って罰を受けることもありません。
そのような理由から、新車を購入しても三角表示板が標準装備されていることは少ないようです。
ですが、万が一高速道路上で駐停車しなければならなくなった時に三角表示板を設置しないまま停まっていると、違反点数1点・反則金6,000円が科せられてしまうことがあるので、注意が必要です。
カー用品店などで1,000円程度で購入できるものですから、車に1つ積んでおくとイザという時に安心です。
三角表示板は、駐停車する車の後方約50mほどの地点に設置するのが目安とされています。高速道路上で、それほどの距離を歩くのはとても大きな危険を伴いますので、少しでもリスクを減らすために運転席から取り出しやすい位置に設置しておくことがおすすめです。
高速道路の路肩で、トランクを開けて・・・と作業をしている間に、事故に遭う危険性が増えてしまいます。