車が盗難された時に助けてくれる保険ってある?

自動車保険の選び方

盗難される車は年間2万台以上!あなたの車は大丈夫?

毎年10月7日は「盗難防止の日」とされています。一般社団法人日本損害保険協会が自動車の盗難や車上狙いを少しでも減らすために2014年から啓蒙活動を行っており、10月7日から10月20日は「自動車盗難防止キャンペーン」も行われています。

一年の間に盗難の被害に遭っている車がどれくらいあるのか、想像できますでしょうか?なんと、年間2万台以上が被害に遭っていると言われています。1日あたりに換算すると57台となります。この数字を見ると、自分の車もいつか被害に遭うかもしれないという意識が高まりますね。

盗難や車上狙いに遭わないために、どのような対策があるのかをみていきましょう。

盗難・車上狙いの被害に遭いやすい車ってあるの?

車を盗難する側には本体でも部品でも「高く売りたい」などの理由があり、一般的に国内外で人気のある車種が盗難・車上狙いの被害に遭いやすいと言われています。

2015年から2017年の3年間に盗難の被害に遭った車の統計を見ると、上位3位はプリウス・ハイエース・ランドクルーザーの3車種となっています。(年によってトップ1~3は入れ替わっていますが、上位3車種は変わりません)

ハイエースに関しては、2007年から2013年にかけて7年連続で盗難被害ワースト1位を取ったという記録を持っています。

なぜ被害の多い上位3車種は変わらないのでしょうか。
その答えは「海外での人気が高い」という点にあります。上位3車種はすべてトヨタの車であり、海外でも絶大な人気を誇っています。盗難された車は、海外に輸出されることで足取りもわかりづらくなり犯人が儲かるようになっています。

トヨタ車は海外でも人気が高く、盗難被害に遭っている車の約6割~7割にもなるという調査結果も出ています。トヨタ車は日本国内でも人気が高く流通量も多いため、被害に遭いやすいという部分もあります。

車の盗難被害を防ぐためにできること

盗難被害に遭いやすい車は、日本国内でも人気が高いため「乗りたい」と思う人が多くいます。車の所有者が自分で被害を防ぐためにできることはないのでしょうか。

◎車に対する盗難防止対策
・バー式ハンドルロックを使う
・GPS追跡装置をつける
・センサー式警報装置をつける
・イモビライザー(盗難防止装置)をつける

新しい車であればイモビライザーを付けることが一番の盗難防止策になりますが、それができないタイプの車であれば、バー式ハンドルロックやGPS追跡装置を付けるようにしましょう。

◎その他の対策
・屋内駐車場を利用する
・自宅の駐車場でも人感センサー照明などをつける
・番犬を飼う

盗難に遭う車の多くが屋外駐車場を利用している際に被害に遭っています。また、人の動きを察知して作動する照明も、犯人をその場に居させないためには有効です。動物が不審者に反応するのも、効果が期待できます。

車の盗難被害に遭った際に助けてくれる保険はある?

車の盗難を防止するためにいろいろな対策を取っていても、窃盗のプロにかかれば被害をゼロにすることは難しいかもしれません。また、盗難被害に遭った車が手元に戻ってくる確率は約5割と言われています。運よく車が戻ってきてもパーツがなくなっていたり、傷がたくさんついてしまっていることもあるかもしれません。

そのような被害に遭った時に助けてくれる保険が「車両保険」です。ただし、盗まれた側に過失があると認められた場合には保険金が出ない場合があるので注意が必要です。

・エンジンをかけたまま車を離れた
・キーを付けたまま車を離れた
・ドアロックをかけずに車を離れた
・第三者が立ち入りしやすいところに車を停めていた
・盗難に遭ってすぐに盗難届を出さなかった

車の所有者がきちんと「盗まれないような対策」を取っていなければ、盗難に遭っても保険は出ないということです。少しの間でも油断はせず、キーを抜いてドアロックをかけて車を離れるようにしましょう。

万が一車が盗難被害に遭った場合にはすみやかに警察に盗難届を出し、保険会社にも連絡をするようにしましょう。