姉妹車って何?どういう車を言うの?
姉妹車と呼ばれる車をご存知ですか?トヨタで言えば、「ノアとヴォクシー」や「アルファードとヴェルファイア」が姉妹車になります。
(姉妹車は兄弟車・双子車と呼ばれることもあります)
これらの姉妹車は外見がとても似ており、パット見た目では判断がつかないことがありますが、外観の部品に違う部分があり、違いが分かるようになると「別の車だ」と認識できます。
外観が少し違うだけで主要な部品は同じ設計をしているため、似ていることになります。
例えば、女性に乗ってもらいたいというコンセプトで開発した車があるとしましょう。丸いフォルムや柔らかいカラー展開で人気を博したとします。乗りやすさの評判が良かったりすると、もっと幅広く利用してもらいたくなります。
そのような場合には丸みを帯びたフォルムを少し直線的にしたり、カラー展開を変えたりすることで、車の構造はそのままに名前を変えて販売します。これが「姉妹車(兄弟車・双子車)」です。
OEM車って何?どういう車を言うの?
一方で、最近よく耳にするようになったのが「OEM車」というものです。姉妹車は1つのメーカー内で同じような車を別の名前で出すことを指していましたが、OEM車はメーカーが異なる車について言います。
例えば、トヨタ・日産・スバルの3つのメーカーは、現在軽自動車を自社では製造していません。軽自動車を販売したいと思っても、新たなラインを作るのには膨大な費用が必要になってしまいます。
このような場合には、他社のライン・他社が製造したものを名前を変えて販売することで、経費を削減しつつ自社の軽自動車として売り出します。
これが「OEM車」です。
実際には、スズキはマツダと日産に、ダイハツはトヨタとスバルに、三菱は日産にOEM車を提供しています。
ホンダについては全くOEMをしておらず、ホンダから販売されている車種はすべてホンダが製造している車になっています。
OEM車にメリット・デメリットはあるの?
OEMをすることによる、メリット・デメリットについて見ていきましょう。
◎OEMのメリット
OEMは供給を受ける企業にとっては、自社のラインを増やすことなく商品のラインナップや販売台数を増やすことができるというメリットがあります。OEMを提供する側にとっては自社よりも強いブランド名で自社の車を販売できる可能性があること、また自社の製造ラインが有効に活用でき無駄が少なくなることが挙げられます。
ユーザーにとっては、自分が好きなメーカーの車種が増えるので選択肢が広がるという点、また車の購入の際にOEM車と供給元の車で値引き交渉が進めやすくなるという点が挙げられます。
◎OEMのデメリット
OEMの供給を受ける企業にとっては、あまり収益性が高くないといったデメリットがあります。また、OEMを依頼している相手側が、将来的に強力な競合社になってしまう可能性もあります。
OEM車を供給する側にとっては、他社の名前で販売した車の評判が良くても自社ブランドの車の評判はあまり浸透していかない可能性が出てきます。また、自社の技術が流出してしまう可能性や、OEMの相手側に有利な利益率を持ちかけられてしまう可能性もあります。
ユーザーにとっては、OEM車についてデメリットとなる点はないと言えます。
どんな姉妹車・OEM車が販売されている?
では、実際にどのような姉妹車・OEM車が販売されているのか、代表的なものを紹介しましょう。
◎姉妹車の一例
・トヨタ
スープラとBMW Z4
アルファードとヴェルファイア
ヴォクシーとノアとエスクァイア
ルーミーとタンク
・光岡
ロックスターとマツダ ロードスター
◎OEM車の一例
・トヨタ
パッソとダイハツ・ブーン
ピクシスエポックとダイハツ・ミライース
bBとダイハツ・クー
・日産
オッティと三菱・eKワゴン
モコとスズキ・MRワゴン
ピノとスズキ・アルト
バネットとマツダ・ボンゴ
・ダイハツ
アルティスとトヨタ・カムリ
・三菱
デリカD:2とスズキ・ソリオ
ミニキャブ・バンとスズキ・エブリィ
デリカ・バンとマツダ・ボンゴ
・マツダ
キャロルとスズキ・アルト
AZ-ワゴンとスズキ・ワゴンR
・スズキ
ランディと日産・セレナ
・スバル
ステラとダイハツ・ムーブ
プレオとダイハツ・ミラ
トレジアとトヨタ・ラクティス
BRZとトヨタ・86